教員確保へ法改正

文部科学省は発達障害を抱える子どもや外国籍の子どもらの指導に必要な教員の確保を目指し、義務教育標準法を改正し、2017年度以降、10年先を見通し安定的な教員増を図る「『次世代の学校』指導体制実現構想」をまとめた。
教職員数は子どもの数によって決まる「基礎定数」といじめや不登校など様々な課題に対応するため配分する「加配定数」で決まっている。日本語指導担当教員や障害に応じ別室で指導を受ける「通級指導」などは加配定数で配分されてきたが、担当教員を基礎定数に組み込み、必要な教員を確保することにした。
このほか20年度以降に導入される学習指導要領で強化される小学校英語や理科、体育などを専門教員が教えられるよう定員の充実も掲げた。土日に部活動に当たる教員の手当ても引き上げるとしている。

教員育成の指標義務化

文部科学省の中央教育審議会は
・経験に応じて身につける目安となる「教員育成指標」の作成を義務化
・小中高校で行ったインターンシップを単位として認定
・スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、「部活動指導員(仮称)」を学校に必要な職員として法令上明確化
・公立小中学校区に地域と学校が連携して子どもの成長を支える「地域学校協動本部(仮称)」を新設
などを文部科学大臣に答申した。

2016年度の公立小中学校の教職員定数について、学級数に応じて決まる基礎定数は3475人減となるが、
少人数指導のために「加配定数」を525人分増やす。

教員研修制度の見直し

文部科学省は教員の指導力を高めるため教員研修制度を見直し、受講した現職教員が一定の単位を取得すると、大学院修士課程修了程度の「専修免許状」が得られる「ラーニングポイント(仮称)」の導入を中央教育審議会の中間報告に盛り込み、2016年度からの実施を目指す。
教職大学院や各地の教育委員会が連携し、こうした研修をより実践的で専門的な内容に改める。さらに1~10年目や11年目以降にも、希望者を対象に数週間程度の特別研修を実施し、生徒指導や学校経営を学べるようにする。
専修免許状の取得者には、人事配置や昇進、給与面での優遇措置も検討する。特別研修の受講は有料となる見通し。
教員を目指す大学生についても、1年生の段階から適性を見極めてもらうため、学校でのインターンシップを実施することを検討している。

公立小・中学校教職員の削減

政府は2015年度の公立小・中学校の教職員の定数について、14年度比で3千人超減らす方針を固めた。
財務省が求めていた小学校1年生の40人学級は見送り、35人学級を継続する。

教員10年研修廃止

文部科学省の「教員免許更新制度の改善に係る検討会議」は法で制度化している教員の「10年経験者研修」を廃止し、受講年度が重なる従来の「免許更新制度」を適応する方針を決めた。

東京大学大学院で「教える力」伝授

東京大学は2013年度から大学教員を目指す大学院生を対象に「授業のやり方」を教える講座を開設する。同講座では授業計画書の書き方のほか、大教室での講義、討論やグループ発表といった学生参加型授業の組み立て方などを教える。各学期180分授業を8回行う。2013年度は約100人の受講を目指す。

日本人学校 教員確保に悩む

文部科学省は日本人学校の児童・生徒に応じた教員定数の8割を派遣してきたが、2010年度以降、100人前後の定員割れが続いている。
外務省によると日本人学校に通う小中学生は12年4月時点で20,230人で、10年間で2割強増えた。うちアジアは15,952人で4割近く増加している。
アジアの日本人学校から依頼を受け教員を募集する「海外子女教育財団」によると、中国やインドなど23校は13年度、国からの派遣とは別に130名の教員採用を予定している。応募者の半数は大学を卒業したばかりの教員未経験者で、今後、教員の質の確保が難しくなるのではと懸念されている。
     
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Author:フレンズ 帰国生 母の会

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